2005/04/20

〜 帰ってきた!お黙り!マウス野郎!(2) 〜

人は失敗を経験して賢くなる

前回のマウス野郎で成功したかに思えた『マウス静音化』。
あれから1ヶ月以上が過ぎた頃から誤作動らしき症状がでてきた。

<症状>
・たびたび”左クリック”をしただけなのになぜか”ダブルクリック”と認識されるようになる。
・ドラッグしたままマウスを動かしている途中でたまにドラッグ解除されてしまう。

あちゃ〜。接触不良だぁね、こりゃ。
おそらく導電ゴムが原因だと思われる。黙っていたけど実は前回の改造時時点で「このような症状がでるかもしれない」ということは薄々気付いていた。
導電ゴムはたしかに電気を通すがその接触具合によって流れる電流値が違ってくるので、軽く接触してるだけでは電流値が小さい上に安定しない。テスターで計測していると針がフラフラする。電流値が不安定ということはマウス側のクリック判定が非常に曖昧になってしまう。
そこで前回は電流値ができるだけ安定するように導電ゴムの形を必死に調整していた。
あのときはその『調整』が巧くいっていたので問題は出なかったが、日が経つにつれて微妙なズレが生じてきたんだろう。それが今回の症状の原因だと思う。

「あ〜あ、せっかく成功したと思っていたのにぃ(泣)」



不安定がちな導電ゴム案はボツ

電流値が安定するように接触部分に金属を使うしか無い。金属であれば『軽く』でも接触さえしていれば電流値は安定してるからね。

「でも金属を使うということは接点で金属同士がぶつかり合うことになるわけだから五月蠅くならない?」

確かに接点箇所での音は発生するだろう、が、そのぶつかり合った衝撃を吸収して外部に漏れ出さないようにすれば最小限のクリック音で済むハズ。たぶん。
そんなわけで今回は導電ゴムを使わない改造方法となりましたとさ。



細かい作業。ピンセット無けりゃできんよ

ハイ今回もショボイ3Dモデルで説明しますよぉ。苦情は受け付けませんよぉ。



まず↑こんな部品を作ります。2mm角よりちょっと小さいぐらいの銅板(t=0.3)に極細銅線をハンダ付けします。今回は細いリード線の被服をひんむいて中の束になっている極細銅線を一本引っ張り出してきて使っています。髪の毛ぐらいの太さかな?




前回改造時に付けた銅板なんかを取っ払って初期状態に。




普通のスポンジを2mm角に切ってココにくっつけます。




ズームインッ!! 瞬間接着剤で固定しちゃいましょう。




はじめに作った部品をスポンジの上に瞬間接着剤で固定します。極細銅線の端を中央端子にハンダ付けします。(泣きたくなるような細かい作業です。焦らずに)




こんなかんじになりますね。




銅バネを元の位置に戻して




再びズームインッ!! ここの隙間が”キモ”




このままカバーを取り付けただけでは銅バネ上部の隙間が問題になるので・・・




ゴム片をカバー裏に瞬間接着剤で固定して隙間を調整。




実物。「うわっ!汚ねっ!」




わっかるかな?矢印のが極細銅線ですよぉ。後ろに写っているのは物差しですよぉ。これでだいたいの大きさは想像していただけるかな?


接触部分は銅板、衝撃吸収にスポンジ、と。そういうわけです。
これで改造は終了。



で、どう?

導電ゴムの時は「コッ」だったのに対し、今回は「コクッ」というような感じの音。それほどクリック音に違いは無いです。
そしてクリック感が明確に伝わってくるようになりました。これは良いです。どう表現してよいか迷いますが「クリックが気持ちいい」とでも言っておきます(笑)

なかなかいいんじゃなぁい?これ。
あとは耐久性ですね。
いつまで保つかな?





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